OJT中の社員が送るメールの確認や誤送信防止のために管理者が承認したメールだけが送信されるようにしたいということでExchange 2010に設定を追加した。
「Exchange 2010 メール送信 承認」とか「Exchange 2010 メール送信 上司の承認」といったキーワードでググってもそれらしいものが見当たらなかったのだけど、こういう機能のことをモデレート機能と言うんですね。
承認依頼を却下したときに送信者に「却下されました」という通知が送られないようにして欲しいという要件もあったのだけど、Exchange 2010 Standardを使っているのでちょっと工夫が必要だった。
手順:
- EMCのOrganization Configuratin -> Hub Transport -> Transport Rules でモデレーション用ルールを作成
Rule ウィザードの Condition で from people を選び、承認が必要なメールアドレスを選択
Actions では forward the message to the sender’s manager for moderation を選択
(この場合、Active Directory のユーザープロパティの組織で Manager を指定する)
forward the message to addresses for moderation で上司のメールアドレスを直接選んでもいいのかな。
送信を却下したときに「上司が却下しました」という通知が送信者に送られても良いのならこれでオッケー。 - 却下された旨の通知が送信者に届かないようにするための Transport Rule を作る。
Condition は sent to people で 1. で選択した送信者を選択し、さらに
when the Subject field or message body contains specific words を選択。
“specific words”にはメール本文に書かれているメッセージをそのままコピペで追加:
日本語:メッセージはモデレーターによって拒否されました。
英語:Your message was rejected by a moderator for these recipients.
台湾:仲裁者已經拒絕您的郵件。何語で受信するかわからない場合は困る。 - Hub Transportで1.と2.の優先順位を入れ替える。
Exchange 2013以降やExchange Onlineだと2. 以下の手順を使わなくても設定出来るみたい。
注意点:
iPhoneのOutlookアプリには承認機能がないので承認ができない。
IE以外でOWA使っても承認できない。
送信者のメールアドレスが別のアドレスに転送設定されているときは転送先には通知が届く。
(Transport Rune の変更で対応可)